Swiss4 - Hospental

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氷河急行
Glacier Express

2003.7.23
12:43
 スイス訪問3日目。前日はアイロロに宿を取り、朝は夜明けと共に目がさめた。出窓を開けると、昨夜降っていた雨があがり、虹ができている。宿は駅前にあり、早朝から国際貨物列車が頻繁に通過する。コンテナ列車がメインだが、プジョーなどの新車を満載した長編成の貨物列車も通過し、おもしろい。
 朝食をとり、アイロロ駅へ向かう。ミラノ行きのチザルピーノを一本写し、いよいよ氷河急行撮影に臨むため、ゲシュネンへ。
氷河急行
Glacier Express

2003.7.23
12:43
 ゲシュネンからは氷河急行の走るFO(MGB:マッターホルン ゴットハルトバーンのフルカ、オーバーアルプ線)の本線に連絡する支線に乗車。猛烈な勾配をゆっくり上る。有名な悪魔の淵を進行方向左手に見ながら、10分ほどでいよいよアンデルマットに到着。空気をはいつしか高原を感じるようになっていた。

氷河急行
Glacier Express

2003.7.23
13:16
 アンデルマットからブリーク方面に一駅。氷河急行は止まらないホシュペンタル駅に降りる。普通列車は止まるが、乗務員にリクエストしないと止まってくれない。
 駅からは石畳の道を歩く。道の両側にはこぎれいな宿が並び、小さいながらも観光の街の顔を感じさせる。街は10分ほどで終わり、撮影地の石橋が近くなってくる。
氷河急行
Glacier Express

2003.7.23
13:38
 高台を走る道からついに石橋が見えて、歩くペースが速くなる。橋に近づく道を発見し、足早に駆け下りる。一面が牧草地になっていて走るとバッタがたくさん飛ぶ。そうしながら5分ほどで、気に入ったポイントを見つけ、三脚を立てた。後はやって来る列車を待つだけだ。天気は上々、3日連続で快晴。順光の時間帯に差し掛かり、新調された石橋が真っ白に輝く。
氷河急行
Glacier Express

2003.7.23
13:39
 そして、撮影したのが、ここに掲載した写真だ。バックの牧草地は青草が刈り取られ、赤茶けているところも多いが、仕方ない。それを差し引いても文句のないロケーション。列車は観光路線だけあって比較的頻繁にやって来る。さらに来る列車、来る列車がみな違う編成。雄大な景色の中でそれぞれが個性的に映る。

各駅停車
2003.7.23
14:20
 しかし、撮影中に私を悩ませる問題がひとつだけ生じた。それは「ハエ」である。写真で見たり、テレビで見たりしても、スイスの草原はいつでもさわやかだった。ハイジの中にも、ハエなんて一匹も出てこない。ところが、現実のスイスはそこまでクリーンではなかった。それは牧草地で、牛や羊がたくさんいることを考えれば合点がいくのだが、あまりの多さに私はすっかり滅入ってしまった。列車が来るときはいいが、待っている間、満足に本も読めない。特に何をするというわけではないが、ブンブンと本当に五月蝿い。
 皆さんも、覚えておいてください。夏のスイスにはハエが多いこと。
氷河急行
Glacier Express

2003.7.23
13:47
 ふもとはほとんど曇ることもなかったが、写真に見える高い山には頻繁に雲がかかる。見ていて「山の天気は変わりやすい」ことを実感した。左の写真に見える一番高い山は、3000m近い高さがある。
 2時間あまりの滞在のうち、やって来たのは大半が急行だった。しかし、食堂車にパノラマ車のみという編成はやって来なかった。ひとまずここから引き上げることに決め、残りの一本を別の場所で待ち受ける。
氷河急行
Glacier Express

2003.7.23
15:15
 荷物をまとめ石橋ポイントから離れる。駅に向かって歩くが、途中でなんともいえないポイントを発見。まるで模型のジオラマのような光景だ。架線柱こそこちらに立っているが、申し分ない。
 ここで、最後の氷河急行を待ち受ける。通過時刻の15分ほど前から、アンデルマットの向こうの山を、ジグザクに下りてくる急行を確認。ゆっくり時間をかけてここまでやって来た。編成は待ち望んだ美しいものだった。

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