Swiss5 - Brig Hohtenn

       5 Brig Hohtenn  
SBB,bls
Brig
2003,7,23
 Hospental(ホシュペンタル)での氷河急行撮影を終え、MGB(FO)の各駅停車に揺られ2時間弱。途中、ローヌの谷に広がるのどかな景色を眺めながら、アルプス越えの要衝、Brig(ブリーク)に到着した。その駅は要衝というにふさわしく、多くの旅行者でにぎわっていた。人口は1万人あまりというが、街にはそれ以上の活気がある。
MGB(FO)
Brig
2003,7,23
 氷河急行を運行するMGBのブリーク駅は立派な風情の国鉄(SBB)駅の駅前にある。路面電車の駅といった佇まいだ。夏なので日は長いが、山が高く、駅周辺はもう影の中に入ってしまった。
bls
ABDe 4/8 753

Brig
2003,7,23
 この2両編成の車両が、明朝私をHohtenn(ホーテン)に連れて行ってくれる。形式をABDe4/8という。一文字のAは一等車を、二文字目のBは同じく二等車を表す。またDは荷物車を、eは動力源が電力であることを表している。4/8というのは8軸中、4軸にモーターがあることを意味する。ローカル線の普通列車だが、半室ながらちゃんと一等席を設けている。ちなみにモーターは吊り掛け式。1964年製、最高速度125km/h
SBB CFF FFS
Ae6/6

Brig
2003,7,24
 明けて、24日。8時前に宿を出て駅に向かう。すると貨物線に緑色をしたAe6/6を発見。この機関車を見るのは2日目のBrugg以来2回目だ。この機関車は軸配置がC−Cで、日本のEF62のようになっている。今では本線の旅客列車の先頭にたつことは少なく、支線の貨物列車を中心に運用されている。この列車も模型のような編成を連ね、出発を待つ。おそらく近くの工場への専用列車だろう。
bls
ABDe 4/8

Hohtenn
2003,7,24 9:48
 そしてホーテンの石橋に到着。このポイントにたどり着くまでには少し恐ろしい目にあった。撮影地は崖の上。そこに至る道がわからず、無理に登ろうとしてしまい、滑ってしまったのだ。一歩間違えば、谷底に真逆さまだったかもしれない。その後、道を見つけ事なきを得たが、なれない土地では無理な行動は慎まなければならないと強く実感した。
bls
Re4/4

Hohtenn
2003,7,24 9:54
 この日は、初めて曇天での撮影になった。晴れていれば午前中はすっきりとローヌの谷を見渡せたのだが、曇りは曇りで太陽の向きを気にせずゆっくり撮影できる。早速blsの機関車重連による貨物列車がやって来た。機関車はベテランRe4/4。動輪をきしませ、カーブした石橋をゆっくり渡っていく。
SBB,bls
IC863
Hohtenn
2003,7,24 10:18
 この路線はヨーロッパ縦断の幹線になっていて、貨物列車が多い。さらに、一時間に2本ほど、ICやECが通過する。やってきたのはバーゼル発ブリーク行きのIC。スイスの列車は大半が客車に機関車の編成だが、客車の先頭にも運転台がついていて、推進運転が可能。機回しの必要がなく効率がいい。中には客車が機関車をサンドイッチする列車もある。
SBB CFF FFS
Re460
IC810

Hohtenn
2003,7,24 10:46
 こちらもIC。ボーデン湖畔のRomanshornからやって来た。先頭に立つのはおなじみ真っ赤なRe460。編成中には日本ではすっかり見かけなくなってしまった食堂車も連結されている。
 列車を待つ間、ふもとの町Stegを眺めていたが、そこに工場があり、引込み線をスイッチャ-がせっせと貨車を組替えている様子が手にとるように見えた。
bls
Re465

Hohtenn
2003,7,24 10:59
 工場の引込み線のほかにも、ローヌ川沿いに、Lausanne(ローザンヌ)やGeneve(ジュネーブ)方面に通じる国鉄線を走る列車が眺められる。さらには、自分の目線よりも低い谷の空中を飛ぶヘリコプターを見ることもできた。
 次にやってきたのは、bls版Re460である、Re465機関車重連のコンテナ貨物。Re465はRe460より出力がアップされている。
bls
Re465
Re4/4

Hohtenn
2003,7,24 11:07
 中にはこんな変則重連の列車もある。引いているのはワゴン車。見ているとコンテナよりこちらのほうが重いらしい。
SBB CFF FFS
Re460

Hohtenn
2003,7,24 11:24
 次に来たのは日本でいうホキ車編成。朝、空車で向かった編成が土砂を満載して戻ってきた。おそらく、トンネル工事に関連する列車だろう。今このレッチュベルク峠ではWassen(ヴァッセン)のあるゴッタルド峠と同じように、アルプトランジット計画が進んでいる。ここでは2007年の開通を目指し延長36kmに渡るレッチュベッルク基底トンネルが建設中である。
DB
185

Hohtenn
2003,7,24 11:31
 基底トンネルは谷底の町でSBBに接続する予定である。そのためここを長大編成の国際貨物列車が通るのはあとわずかかもしれない。そこに、DB(ドイツ鉄道)の貨物列車がやって来た。機関車は185型。同じ赤でもスイス生まれのRe460とは趣が異なる。最近SBBやblsでもこのタイプの機関車を導入し始めた。
SBB,bls,DB
Re460
EC5
Hohtenn
2003,7,24 11:44
 ドイツからの貨物列車に続き、国際特急EC(Euro City)がやって来た。編成にはDB(ドイツ鉄道)、SBB,blsと各社の客車がつながっている。
 この列車は、ドイツ、ヘッセン州の州都Wiesbaden(ヴィースバーデン)からバーゼルを経てブリークまで走る。終点まであと10分あまり。ラストスパートをかけ、谷を下っていく。
bls
Ae8/8

Hohtenn
2003,7,24 11:57
 立て続けに新鋭電気機関車がやって来た後、blsの古参電機、Ae8/8型牽引のセメント貨物列車がやって来た。これもトンネル工事関連列車と思われる。Ae8/8は日本でいうEH型の機関車である。今ではRe465などの登場で、第一線からは退いたが縁の下の力持ちとして活躍している。しかし、それほど両数が多くなく、今回はこの1度しか見ることができなかった。
bls
Re465
Hupac

Hohtenn
2003,7,24 12:16
 撮影の最後を締めくくるように、HUPAC(フーパック)がやって来た。これも国際貨物列車だが、トレーラートラックをそのまま貨車に載せ、トラックドライバーは機関車次位の客車に乗って移動する。Wassenではこれほどまでにたくさんのトラックが載っているのを見られなかったので、いい記録になった。

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